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pythonのswigエクステンションからdebian packageをつくる手順メモ

February 27, 2013 at 11:46 PM | categories: python, debian, linux |

debian

注: 以下は古めの環境(Lenny or Squeeze)と古めのpython (2.5 or 2.6)をターゲットにしたときの手順なので、最新の環境では別な方法があるかもしれません。

目次

1. 必要なパッケージをインストール

  • python-setuptools
  • python-all-dev
  • python-support
  • python-stdeb
  • swig
  • debhelper
  • devscripts
  • dh_make

たぶんこれだけあれば大丈夫。(python-supportはdeprecatedらしいけどここでは無視)

2. setup.pyをかく

apt-get source python-xxxで適当なパッケージのソースをダウンロードして参考にするとよい

以下例

#!/usr/bin/python

from setuptools import setup, Extension

__version__ = "0.0.1"

setup(name         = "yourext",
      version      = __version__,
      author       = "Your Name",
      author_email = "yourname@example.com,
      url          = "http://example.com/python-yourext",
      download_url = "http://example.com/python-yourext-%s.tgz" % __version__,
      description  = "yourext client library for python",
      long_description = open('README.md').read(),
      license      = "LGPL",
      platforms    = ["Platform Independent"],
      classifiers  = [
        "Development Status :: 5 - Production/Stable",
        "Intended Audience :: Developers",
        "License :: OSI Approved :: GNU Library or Lesser General Public License (LGPL)",
        "Operating System :: OS Independent",
        "Programming Language :: Python",
        "Topic :: Software Development :: Libraries :: Python Modules"
      ],
      ext_modules  = [
        Extension(name='yourext',
                  sources=['path_to_swig/yourext.i'],
                  include_dirs=['path_to_lib/include'],
                  library_dirs=['path_to_lib/lib'],
                  libraries=['yourlibrary'],
                  define_macros=[(FOO_BAR, 123), (DEBUG, None)],
                  extra_compile_args=['-std=gnu99', '-Wextra'],
                  )
      ],
      py_modules = ['pure_python_module_name', 'foo.bar'],
      include_dirs = [''],
)
  • ext_modulesの中にExtensionをかく
    • Extension.sources にはswigの定義ファイルを直接指定できる
    • Extension.include_dirs, Extension.library_dirs, Extension.librariesはそれぞれgccでいう-I, -L, -lの値
    • Extension.define_macrosはタプルで渡す。上の例だと -DFOO_BAR=123 -DDEBUG の意味
    • Extension.extra_compile_args はその他のコンパイルオプション
  • platforms, classifiersの内容はpython-cjsonあたりからコピーした
  • pure pythonの部分はpy_modulesにモジュール名を列挙する。パスではない
  • swigが生成した.pyファイルをpy_modulesに含める汎用的な方法は見つからなかった。(必要な場合はスクリプトでinclude_dirsにコピーすることで対応できる)

3. ビルド確認

以下コマンドでpython extのビルドを確認する。成功すると、buildディレクトリ以下に共有ライブラリが生成される

python setup.py build

4. debianizeする

以下コマンドでdebianパッケージに必要なファイルを生成する。このときegg-info等も生成される

python setup.py --command-package=stdeb.command debianize --force-buildsystem=True

5. debをつくる

debuild -uc -us

-uc -usは署名を省略するためのオプション。

成功すると、親ディレクトリにdebファイルができてるはず

その他ツール等

  • dupload: リポジトリにアップロードするためのもの
  • dlocate: dlocate -S filename のようにすればそのファイルを含むパッケージを調べることができる
  • cdbs: debianパッケージを作成するための別なやりかた(?)。 ちゃんとしらべてない


The P Convention

February 24, 2013 at 02:42 PM | categories: lisp, programming |

lisp

Lispには'p'という接尾辞がつく名前の関数があるが、この'p'はpredicateのこと。

The -P Convention

ところが、HaskellやOCamlにも'p'という接尾辞がつく関数があって、そちらはprimeの意味で使うらしい。 シングルクオート(ダッシュ)記号は英語だとprimeというので、例えばfoo'という名前の関数はfooという名前のヘルパー関数的なもの、ということになる。

“foop”: a naming convention? It's a helper recursive function for “foo”; what does the suffix “p” mean?

ちなみに、OCamlだとシングルクオートが識別子につかえるのでfoo'という名前の関数も結構あるらしい。

まぎらわしい、かと思ったけど使う文脈が違うし意外とそうでもないか。



telnetでメールを送信する方法

February 23, 2013 at 06:17 PM | categories: postfix, tips, smtp |

lisp

何回やってもpostfixの設定の仕方を覚えられないので、今更ながら最低限のプロトコルを理解するためにtelnetからsmtpでメールを送信してみようと思い立ちました。

以下は自分のgmailアドレスにtelnetでメールしてみたときの個人的な手順メモです。

手順

1. 該当メールアドレスのMXレコードを調べる

普通のメールアドレスの@以下はドメイン名になっている場合がほとんどですが、DNSのAレコードに登録されているのはホスト名なのでメールサービスを提供しているホスト名を調べる必要があります。そのときに使うのがMXレコードで、nslookupでも以下のようにして調べることができます。

% nslookup -type=mx gmail.com
Server:         192.168.1.1
Address:        192.168.1.1#53

Non-authoritative answer:
gmail.com       mail exchanger = 5 gmail-smtp-in.l.google.com.
gmail.com       mail exchanger = 10 alt1.gmail-smtp-in.l.google.com.
gmail.com       mail exchanger = 20 alt2.gmail-smtp-in.l.google.com.
gmail.com       mail exchanger = 30 alt3.gmail-smtp-in.l.google.com.
gmail.com       mail exchanger = 40 alt4.gmail-smtp-in.l.google.com.

Authoritative answers can be found from:

複数のホストが優先度をつけて登録されているので、この場合は gmail-smtp-in.l.google.com を使えばいいということになるみたいです。

2. telnetで25番ポートに接続してsmtpを話す

smtpはテキストベースのプロトコルなのでtelnetからそのままサーバとやりとりできます。 smtpプロトコルの詳細は省略しますが、最低限必要なコマンドは以下の5つだけ。

  • HELO - 通信開始
  • MAIL FROM - 送信元メールアドレス。ドメインのIPと送信元のIPが一致している必要がある。dynamic DNSのドメイン名でも大丈夫。ユーザ名部分は実際に存在しなくてもよい(その場合は返信を受けとれない) smtpサーバ側次第。postfixの設定によっては任意に設定できる。
  • RCPT TO - 送信先メールアドレス
  • DATA - メール本体の開始。'.'(ピリオド)だけの行で本文終了。本文のFromとToはなんでもよい。普通のメーラのfromやtoで表示されるのはここの情報
  • QUIT - 通信終了
% telnet gmail-smtp-in.l.google.com 25
Trying 173.194.79.26...
Connected to gmail-smtp-in.l.google.com.
Escape character is '^]'.
220 mx.google.com ESMTP k8si26817952pax.291 - gsmtp
HELO
250 mx.google.com at your service
MAIL FROM:<username@yourhostname>
250 2.1.0 OK k8si26817952pax.291 - gsmtp
RCPT TO:<username@gmail.com>
250 2.1.5 OK k8si26817952pax.291 - gsmtp
DATA
354  Go ahead k8si26817952pax.291 - gsmtp
Subject: xxx
From: yyy
To: zzz

.
250 2.0.0 OK 1361347877 k8si26817952pax.291 - gsmtp
QUIT
221 2.0.0 closing connection k8si26817952pax.291 - gsmtp
Connection closed by foreign host.

3. メールの確認

gmail上でメールがきているか確認します。DATA部分を適当に書くとスパム判定されてしまいますが一応届くはず。

postfixの設定メモ

上記は直接gmailのsmtpサーバで送信しましたが、mailコマンドからローカルのpostfix経由で送るにはpostfixを適切に設定する必要があります。

MAIL FROMのドメイン部分を省略した場合は、myoriginの値になった MAIL FROMで使われるのはmyoriginの値になるようなので、送信だけでよいのであればmyoriginのIPが送信元のグローバルIPに一致するように設定しさえすればよいということですかね。

ちなみに、debianのaptからpostfixを「ローカルのみ」の設定でインストールしてしまうと、デフォルトのmain.cfにリレーしない設定になっているので、main.cfを以下のようにコメントアウト。

# default_transport = error
# relay_transport = error

あと、sakura vpsのお試し期間中はメール送信できない仕様なので、sakura vpsで試す際は注意。

http://vps.sakura.ad.jp/terms.html



Rainbow for Common Lisp 作りました

February 19, 2013 at 11:55 PM | categories: ruby, common lisp |

lisp

昨日のテンプレを流用して今日はcl-rainbowという地味なライブラリの宣伝をします。

https://github.com/taksatou/cl-rainbow

cl-rainbowとは、rubygemにあるrainbowをCommon Lispに移植したものです。 これを使うとターミナルの出力を簡単に色付けできます。

インストール

現在(2013-02-19) quicklisp登録申請中です。登録されれば以下でインストールできます。

(ql:quickload 'cl-rainbow)

使い方

以下のように使います。

(setf cl-rainbow:*enabled* t)
(print (cl-rainbow:color :red "red string"))
(print (cl-rainbow:color #x5599ff "rgb color code"))
(loop for c across "RAINBOW" do (format t "~A" (cl-rainbow:color (random #xffffff) c)))

特に解説は不要だと思いますが、端末はカラー表示に対応している必要があります。

RGBのカラーコード指定すると、256色にダウンサンプルして一番近い色を表示します。

その他、例にはのせてませんが、端末が対応していれば斜体や太字にもできます。詳細はソースを見てください。

まとめ

ログ出力のときとかにちょっと便利なときがあるかもしれません。

リードマクロで文字列リテラルをごにょごにょして色付けできるようにするともうちょっと便利になるような気がするので、そのうちチャレンジしてみたいと思います。

フィードバック等ありましたらコメント頂けるとうれしいです。



LTSV for Common Lisp 作りました

February 18, 2013 at 08:30 PM | categories: ltsv, common lisp |

lisp

ブームは過ぎ去ってしまいましたが、意外とまだなかったのでCommon LispのLTSVパーサつくりました。

https://github.com/taksatou/cl-ltsv

http://ltsv.org/

インストール

現在(2013-02-18) quicklisp登録申請中です。登録されれば以下でインストールできます。

(ql:quickload 'cl-ltsv)

使い方

以下のように使います。

CL-USER> (cl-ltsv:parse-line "host:127.0.0.1    ident:- user:frank")
(("host" . "127.0.0.1") ("ident" . "-") ("user" . "frank"))

CL-USER> (with-input-from-string (ss "host:127.0.0.1    ident:- user:frank
host:127.0.0.1  ident:- user:jane
host:127.0.0.1  ident:- user:john")
           (cl-ltsv:with-ltsv-from-stream (entry ss)
             (print entry)))

(("host" . "127.0.0.1") ("ident" . "-") ("user" . "frank")) 
(("host" . "127.0.0.1") ("ident" . "-") ("user" . "jane")) 
(("host" . "127.0.0.1") ("ident" . "-") ("user" . "john")) 
NIL

CL-USER> (cl-ltsv:alist-ltsv '(("host" . "127.0.0.1") ("ident" . "-") ("user" . "frank")))
"host:127.0.0.1 ident:- user:frank"
  • cl-ltsv:parse-lineするとalistを返します
  • cl-ltsv:with-ltsv-from-stream を使えば1行ずつパースしてループします
  • cl-ltsv:alist-ltsv でalistからltsv形式の文字列に変換できます

まとめ

ライブラリにするほどでもなかった気はしますが、Common Lispには文字列のsplitが標準でついてなくてちょっと面倒に感じることもあったのでないよりはましかな、ということで作りました。

フィードバック等ありましたらコメント頂けるとうれしいです。



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